1.プロローグ
現在のライフスタイルでは、電車などの移動時間に音楽を聴く機会が多くなっています。
音楽を聴くには、本来であれば、スピーカーによるリスニングがベストなのですが、あえて移動時のポータブルなシステムも提案いたします。
スマホのMP3音源+スマホ付属のイヤフォンをやめて、CDクオリティ(44.1 kHz / 16-bit)やハイレゾ(96 kHz / 24-bit以上)に対応した“ポータブル・オーディオ・プレイヤー”と良質な“ヘッドフォン”を使用することをオススメします。
2.オススメのポータブル機材
より音質をよくするための“ポータブル・オーディオ・プレイヤー"に“ヘッドフォン・アンプ" をつける方法もありますが、あくまでも移動用の臨時のシステムなので初心者は、そこまでする必要はないと思っています。
“ポータブル・オーディオ・プレイヤー"については、量販店でも購入できる、やはり「SONY」の『WALKMAN』シリーズがオススメです。
ヘッドフォンについては、“プロ・オーディオ"のものがいいでしょう。耐久性では、「SHURE」、総合的には「Audio-Technica」ではないでしょうか。いろいろなジャンルの音楽を聴くには、クセのない音質の「SENNHEISER」もオススメです。
●オススメのポータブル・オーディオ・プレイヤー/ヘッドフォン
3.CDを中心に聴くためのオススメの機材
音楽を聴くのであれば、MP3 / ダウンロード音源はやめて、少なくともCDの音源を聴きましょう。(レコードかSACDやハイレゾはもっといいです。)CDであれば、レンタルショップでも安価に借りることもできますし、購入したとしてもオンラインショップなどで中古ならば、かなり安い値段で購入できるので、音楽を本当に“聴きたい"のであれば、音源はCDを基本にしてください。
20世紀のCDの音質は、レコードより劣っていましたが、現在入手できるCDや20世紀の音源でもリマスターされたCDは、レコードと同程度のクオリティはあります。
ここでオススメのオーディオ・システムは、“ピュア・オーディオのCDプレイヤー"に“プロユース"の“パワード・スピーカー"(アンプが内臓されたスピーカー / プロがサウンド・チェックするために使用するもの)を接続すると言うシステムです。
CDプレイヤーの出力側には、ピン/RCA、パワード・スピーカーの入力側にフォン/標準プラグを接続します。
ケーブルは、ピュア・オーディオ・メイカーのものではなく(量販店で売っているようなもの)、プロ・オーディオのもの(プラグがしっかりしていて、音質がフラット)を使用しましょう。
スピーカーは、セッティングによって全く音が変わるので、スピーカー台を使用することで様々な設置位置を研究することができます。
電源についても、プロ・オーディオのベイシックなものを使うと、安定したサウンドになります。
CDプレイヤーにSONYの定番のスタジオ用のヘッドフォン、通称“レッド・ライン"を接続するとフラットな音とは何かということを、理解できると思うので、是非SONY MDR-CD900STは、1つ購入してみてください。
YAMAHAのパワード・スピーカーは、HS5もMSP5 STUDIOもどちらもとても優れたスタジオモニターとして、名実ともに高い評価を得ている製品です。部屋の大きさや予算によって選べば良いでしょう。 ルックスの違いで選んでも良いでしょう。HS5は、ニア・フィールドのスタジオ・モニターの世界的標準器のYAMAHA NS-10をイメージしたシリーズです。
●CDを聴くためにオススメの機材
4.Macを中心としたオーディオシステム
Macなどのパソコンを使用しながら、音楽を聴く頻度の高い人ならば、ハイレゾ音源にも対応した、オーディオ・システムを組むことをオススメします。
このレベルのオーディオ・システムでは、外付けのHDDやUSBケーブルの違いは、あまり大きくはないのですが、今後のシステム・アップを想定し敢えてここでは、プロのミュージシャンに人気のある製品を紹介します。
パソコンを使って音源を聴くには、パソコンの内臓スピーカーを使用したり、パソコンに直接ヘッドフォンやイヤフォンを入力することも可能ですが、ここは、是非DAC(デジタル音源のデータをアナログの音声に変換する装置)を使ってみてください。本当のハイレゾ音源を楽しむことができます。
今回DACとパワード・スピーカーに選んだ「FOSTEX」とケーブルの「カナレ」は、放送局などで使用されている日本を代表する“プロ・オーディオ"メイカーです。
このシステムでは、DAC側もパワード・スピーカーもRCA/ピンで接続できます。
やはり日本のメイカーである「Audio-Technica」も日本らしい優しい音のするヘッドフォンを数多くリリースしています。
夜間や狭い部屋では、ヘッドフォンを使用してより良い音質を楽しんでください。
●Macで音楽を聴くためにオススメの機材
5.エピローグ
「オーディオ・システム入門編」シリーズではこれまで
・自宅でリラックスして音楽を聴くためのオススメのシステム
・DTMでダンス・ミュージックを制作するためのオススメのシステム
・プロ・オーディオと一般向けのピュア・オーディオの違い
・スマフォ付属のイヤフォンを捨てて高品質のヘッドフォンを買おう
について取り上げてきました。
次回以降は、試聴にオススメの優秀な録音のCDを、「クラシカル」「ジャズ」「ロック」などのジャンルに分けて紹介します。お楽しみに!