1.プロローグ
「代々木公園・“奥渋"エリアのこだわりのグルメ」シリーズの第4回は、「わざわざ行く価値のある専門店」を紹介します。このエリアが“奥渋"と呼ばれるようになった以前からある“老舗"から、最近できた注目のお店まで、一度訪れればハマってしまう独特の“味"を持った個性的な7店舗です。週末には最近は、東京近辺から来る方も多く、どのお店も行列ができるほど人気があるので、平日に訪れることをオススメします。
2.SHIBUYA CHEESE STAND
2012年にNHK放送センター西門の向かい側にオープンした『SHIBUYA CHEESE STAND』は、「街に出来たてのチーズを」というコンセプトを掲げた自家製チーズ専門店です。店内で毎日手作りしているチーズは、保存料などの添加物は一切使用されておらず、濃厚でとてもミルキーな味わいです。
基本メニューのサンドウィッチやビザなどが用意されており、追加料金でチーズをトッピングできるスタイルになっています。夜は、ワインのおつまみとして、お店自慢のチーズをいろんな形で味わえるチーズ・プレートを楽しめます。
国内外のチーズ・イヴェントで様々な賞を受賞しているリコッタやモッツァレラももちろん美味なのですが、私のオススメは『ブッラータのフルーツプレート』(※価格は変動します。)です。モッツァレラの中に生クリームを包み込んだチーズに、旬のフルーツが盛り付けされており、酸味と甘味のバランスが絶品のメニューです。
東急文化村へ通じる一方通行の神山町の通り沿いに、テイクアウト中心の2号店『& CHEESE STAND』もあります。様々なフレッシュ・チーズが購入できます。ちょっと小腹が空いた時には、小さなモッツァレラをバンズにした“フレッシュ・モッツァレラ・バーガー"(税抜640円)がオススメです。2店舗とも店頭に置かれている実物大に近い白い牛の置物が目印になっています。
<SHOP INFO>
渋谷チーズスタンド
アンドチーズスタンド
3.ARMS
『アームズ』は2005年にオープンした代々木公園の西側にあるグルメ・バーガーの専門店です。
このお店のバーガーは自家製のバンズを使用しており、それがたまらなく美味しく、パティとその他のトッピングともバランスがとれており、食べ応えがありながら決して重くはないものです。イチオシは『アボカド・マッシュルーム・チーズバーガー』(税抜き1,100円)です。アメリカ人の友達を連れて行く時には、アメリカのバーガーの定番である 『パティー・メルト』(税抜1,100円)や『ツナ・メルト』(税抜950円)をススメています。日本ではなかなか見かけないメニューなので、こちらも是非食べてみて下さい。
アメリカの古き良きバーガー・ショップをイメージした内装は、アンティーク調の家具や小物がディスプレイされており、ホッとできる空間となっています。リード付きであれば犬同伴でも来店が可能で、週末になると代々木公園に“わんこ"を散歩に連れたお客様が多く見受けられます。
代々木公園の駐車場近くのこちらの『パークサイドバーガーショップ』でもテイクアウトの注文もできますが、富ヶ谷一丁目通りの商店街沿いにあるテイクアウト専門店の『アームズ テイクアウト&デリバリー』もよく利用させてもらっています。この付近で働いている忙しいクリエイターには、とても便利なお店です。週末に代々木公園でピクニックをするためにテイクアウトする時にも役立ちます。
<RESTAURANT INFO>
アームズ パークサイドバーガーショップ
アームズ テイクアウト&デリバリー
4.365日
小田急線・代々木八幡駅/東京メトロ・代々木公園駅から徒歩1分のところにある『365日』は、“毎日を充実させること"をコンセプトとした“食のセレクトショップ"です。オーガニック食材にこだわり、丁寧に作り上げられたパンだけでなく、お米や青果など全国各地から取り寄せた食材も販売しています。
このお店の最大の魅力は、毎日訪れても飽きないほど、パンのヴァリエイションがあることです。定番は、『クロワッサン』(税抜230円)と『カレーパン』(税抜270円)です。この他の人気メニューでは、つぶつぶのチョコレットが挟まれた『クロッカンショコラ』(税抜290円)やつぶつぶのホワイト・チョコレットがかかった『レモンミルクフランス』(税抜220円)が逸品です。これらの人気商品は売れ切れることが多いですので、要注意です。甘いパン以外にも、食事パンや惣菜パンも人気があります。それぞれのパンは小ぶりなのですが、どれも風味豊かで、ここでしか食べられないパンが色々あるので、いくつかの種類を買って食べ比べることをオススメします。
数種類の国産小麦粉を様々な配合で作り出した食パンも、お店の名物として、ファンが多いです。
店内にはカウンター席のイートインのスペースもあり、美味しいコーヒーを飲みながら、焼き立てのパンを食べたり、オープン直後を狙ってモーニング・メニューで1日を始めることもオススメです。
<SHOP INFO>
5.せきぐち亭
代々木八幡駅/代々木公園駅(八幡出口)のすぐ前にある、ナチュラル・ローソンの角を曲がったところにある『せきぐち亭』は、1994年にオープンして以来、地元の人々に愛されている洋食屋さんです。
昔懐かしの『ナポリタン』(税抜1,300円)や『オムライス』(税抜2,000円)ももちろん美味しいのですが、看板メニューは何と言っても『ビーフ・シチュー』(税抜3,000円)などの煮込み料理と、『ハンバーグ・ステーキ』(税抜1,500円)などの肉料理です。手作りのハンバーグは独特の食感でファンが多いメニューです。
「日本人の口に合う洋食」をコンセプトにしており、1000~1500円程度(税抜き)のランチ定食には、ご飯と味噌汁とサラダが付きます。特にお米の美味しさには定評があり、ハンバーグとの相性も抜群です。何度も通いたくなる洋食屋さんです。
<RESTAURANT INFO>
せきぐち亭
6.スパイスポスト
『スパイスポスト』は一度訪れれば、スパイスの効いた料理とフレンドリーな店員さんにも病みつきになるカレー・ライスの専門店です。カウンター席を中心に、奥に4人がけのテーブルが1つあるだけのこじんまりとした店内です。遠くからもカレー・ファンが集まるため、ほとんど毎日行列ができています。
メニューは日によって多少変わりますが、基本的にはチキン、キーマ、ポークなどの3種類のカレーが中心となっています。初めての方には、2種盛りの『合いがけ』がオススメです(組み合わせによって1,000~1,300円)。お米の量は、Sサイズのカレーを注文したら200gまで、Mサイズの場合は400gまで自由に選ぶことができます。
午前9:00からの営業なので、“朝カレー"を求めてやってくるお客様も多いです。お昼に近づくにつれ、スパイスの良い香りが周辺に漂い始め、通りがかった人達を惹きつけています。お昼すぎには売り切れてしまうメニューもあります。全てのメニューが早い時間に売り切れてしまうこともあるので、なるべく早めの時間帯に行くことをオススメします。テイクアウトのメニューもあります。
<RESTAURANT INFO>
7.ヨヨナム
『ヨヨナム』は、代々木公園の西側の路地奥にあるベトナム料理とワインのお店です。一軒家を利用したレストランの1階には、カウンター席とテーブル席があり、2階には個室があります。インテリアのコンセプトは「パリにありそうなベトナム料理店」で、入り口まで続くライトアップされた砂利石、青いタイルが施されたキッチン、小田急線が通る音などが重なって、心地良い異空間を演出しています。
日本の生鮮食品とベトナムの調味料で作られるベトナム料理に、自然派ワインを合わせるのがこのお店のスタイルです。看板料理であるベトナム風のお好み焼きの『クリスピーバインセオ』(税抜1,800円)は、シャキシャキした野菜、自家製の塩豚、エビなどが米粉でできたパリパリの生地で包まれています。『生春巻き』(1本税抜450円)は、甘さ控えめのヌクチャム(ベトナムの魚醤をベースにした万能ダレ)や自家製のアーモンド・ペーストなどとの相性が抜群です。化学調味料を使わず、野菜が多く取れるのが嬉しいです。
ランチは、日替わり定食もありますが、お気に入りは、具がたっぷり入ったベトナムのサンドウィッチ『バインミー』です。この他にも麺モノとご飯モノもあります。ランチ・メニューは、いずれも1200~1300円くらいです。
因みに、店名の『ヨヨナム』は、お店の所在地が代々木5丁目なので、代々木の“ヨヨ"とベトナム語で数字の5を意味する“ナム"から来ています。
<RESTAURANT INFO>
ヨヨナム
8.CAMELBACK Rich Valley
『CAMELBACK Rich Valley』は、国内外からのお客様が、わざわざ訪れる神山町にある『CAMELBACK coffee & espresso』の2号店として、2018年春に代々木八幡駅/代々木公園駅からすぐのところにオープンしました。
1号店では、代々木周辺のパン屋から仕入れた何種類かのバゲットに、具を挟んだサンドを提供しているのに対して、こちらの2号店では、カンパーニュを使っています。パクチーと薄く切れられた玉ねぎ、ミョウガなどが乗った『イワシのサンドウィッチ』(税込1300円)や、国産豚を使った『ベーコンのサンドウィッチ』(税込1300円)など数種類のメニューがあります。
ドリンク・メニューはコーヒーが中心で、中でも甘めのバニラ・ラテ『Immortal Latte』(税込600円)が一番人気なのですが、個人的には濃厚な『チャイティーラテ』(税込500円)もオススメです。
<SHOP INFO>
9.エピローグ
今回は代々木公園・奥渋エリアのワザワザ行く価値のある専門店について紹介しました。次回、GOURMET & LIFESTYLE #009 では、コラムニストのHANAが代々木公園・奥渋エリアのパン、スイーツ、チョコレットのお店について紹介します。