1.プロローグ
KAZOOが前回紹介した『六本木のクラブ・シーンの歴史』に続いて、今週は僕が六本木の人気のクラブを10軒ご紹介したいと思います。キラキラなディスコ、アゲアゲなナンパ箱、音楽好きのためのバー、大人が落ち着けるラウンジ・スペースなど、様々な空間を紹介します。
2.V2東京
2013年、六本木のロア・ビルの最上階にあった人気クラブ『VANITY』の跡地にオープンした『V2』は、週末は待ち時間が出るほど行列ができ、海外DJやゲストも訪れる、東京でNo. 1のナンパ箱として有名でした。ロア・ビルの解体に伴い、2018年10月に東京ミッドタウン近くのホテル併設型エンターテインメント空間『TOWER OF VABEL』ビルに移店しました。ダンスフロアは2つあり、どちらもEDMを中心にAmerican Top 40の人気曲やヒップホップがかかります。女性は原則として入場無料、男性は月~木は2000円(1ドリンクの引換券付き)、金・土・日は3500円(2ドリンクの引換券付き)という料金設定になっています。菱形の光るファサードが目印です。
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V2東京
3.セブン東京
六本木のクラブの激戦区の中でも2013年にオープンした『セブン・センス』はオアシス的なミュージック・ラウンジでした。7つのコンセプトとして「ワイン」「シャンパーニュ」「音楽」「ファッション」「美容」「出会い」「コミュニケイション」を掲げ、初めての方でも入りやすい気取らない雰囲気で、スタッフのフレンドリーさにも定評があり、常連客が多い印象でした。当店は2019年5月に閉店し、高級感の溢れるクラブ/ラウンジ『セブン東京』としてリニューアル・オープンしました。お酒が特に評判で、週末は朝方まで営業しているのが特徴です。
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セブン東京
4.ディア東京 (※2019年6月に閉店)
※ディア東京は2019年6月21日に閉店しました。
「DiA Tokyo」は、2016年12月にオープンした3フロア3形態のクラブです。1階には『EMILIANO』というラテン・アメリカ・スタイルのバー&グリルがあり、手頃な値段でタパスや肉料理を楽しめます。2階はゆったりとした時間を過ごせる『RUBY』というラウンジ・スペースとなっており、食後の一休み、あるいはメイン・フロアから離れて、一息つけたいときの憩いの場となっています。
3階は「DiA Tokyo」のクラブ・スペースとなっています。天井高8mというダンスフロアには、ダイヤモンド型のLEDや 50台のムービング・レイザーが設置されており、ダンスフロアをアゲアゲな気分にしてくれます。音楽的にはEDMが中心で、『DJ Mag Top 100 DJs』にランクインしているような海外DJも定期的に出演します。3階のクラブ・スペースへの入場料は、女性は基本的にエントランス・フリー、男性は曜日や時間帯によって1000~2000円程度です。因みに、店名の「DiA」は、“親愛なる"を意味する“dear"とダイヤモンドの“diamond"をかけて作られたとのこと。六本木のキラキラしたナイトライフを精一杯楽しめる場です。
5.エーライフ
西麻布の交差点に近い六本木通り沿いにある、六本木/麻布エリアで最大級のフロア面積を誇るオオバコです。アイランド・バーが中央にある1階のスペースは、踊り疲れて一息つきたいときに、気軽に会話を楽しめる場となっています。2階は高級感漂うラウンジ・スペースとなっており、ヒップホップやレゲトンなどがかかります。地下1階にある800人収容可能のメイン・フロアは、基本的に週末のみオープンしており、主に国内DJがEDMやTop 40系の人気曲をかけています。金曜日の夜を含む週末は、21:00-23:00の間であれば1000円で3人まで入場でき、23:00からは女性2500円、男性5000円(いずれも2ドリンク付き)となっています。
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6.レックス・トウキョウ・マグネット
『LEX TOKYO MAGNET』は「外国のパーティーに参加しているような錯覚になる空間」を目指したキャパシティが150名くらいの中バコです。1980年に『LEXINGTON QUEEN』として営業を開始し、レオナルド・ディカプリオ、ジュード・ロウやグウェン・ステファニーら海外セレブを始め、外国人女性のモデルや、日本人のアイドルやタレントなどの国内の有名人が立ち寄ることでも有名でした。2018年10月にナイトクラブが密集する六本木3丁目に移転/リニューアル・オープンしました。現在も海外のDJやセレブを迎えた『Star High Touch』というミート&グリート・イヴェントを定期的に開催しています。料金はイヴェントによって異なるので、HP等でチェックして下さい。
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7.マハラジャ六本木
1980年代のディスコ・ブームを代表する高級ディスコ・チェーンの“バブリーな"DNAを引き継いだ、2010年にオープンした収容人数300人の中バコです。ゴージャスな内装や “お立ち台"など、当時のディスコ文化が蘇っています。現在も、平日はディスコ・イヴェント、金・土は最新のダンス・ミュージックがかかるクラブ・イヴェントという形で幅広い年代の方に愛されています。
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8.LINE CLUB
『ドン・キホーテ六本木店』の裏にあるヒップホップをメインとしたクラブ・バーです。1階は、お酒と一緒にピザなどの軽食を楽しめるスペースとなっており、ダンスフロアは、地下1階にあります。最新とクラシックなヒップホップを中心に、R&B、レゲトン、ラテン系、そして時間帯や曜日によってはEDMもかかります。『LINE CLUB』はドリンクが激安であることで知られており、特に木曜日はエントランス・フリーで、オール・ナイトのハッピー・アワーを実施しております。金曜日はレイディーズ・ナイトで、入場料は1000円(女性は2ドリンク付き、男性は1ドリンク付き)、土曜日は入場料1000円で1ドリンク付きです。
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ライン・クラブ
9.アイベックス・トウキョウ
国内外の真のブラック・ミュージック好きが集う『IBEX TOKYO』は2018年11月で12周年を迎えた老舗バコです。小バコながら音響システムに定評があり、贅沢感が漂う空間の中で、ニュー・スクールとオールド・スクールのヒップ・ホップ、R&B、ソウル、ファンク、レゲエを楽しむことができます。料金は日によって1000~3000円程度で、大体1ドリンク付きです。エントランス・フリーの日もあります。詳しくはHPでチェックしてみて下さい。
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10.1 OAK TOKYO
『1 OAK TOKYO』はNYCを始めアメリカ国内に数カ所、メキシコ、イギリスなどでも、セレブ御用達のクラブを展開する「1 OAK」グループがアジア初のクラブとして、2017年に『TSUTAYA TOKYO ROPPONGI』の向かい側にオープンさせた大バコです。ビル1塔からなるこの施設には、メイン・フロアとサブ・フロアに加え、屋上にはテラスもあります。豪華な外国のクラブのような空間を意識しており、入場制限が特に厳しいことで知られています。音楽は最新のEDMやヒップホップが中心にかかります。因みに、「1 OAK」は“唯一無二"を意味する“one of a kind"の略だそうです。
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『JUMANJI 55』は東京メトロ・六本木駅の5番出口より徒歩1分のところにあるクラブ・バーです。店名からジャングルが連想されるように、騒ぎたい若い男女が多く詰め掛け、ピーク時は身動きを取るのも難しいほど混み合います。同ビルの1階には姉妹店『NEW PLANET』があり、来場客は、2つの店を自由に行き来することができます。どちらもハッピー・アワー(19:00-23:30くらい)のお得さでも知られており、1000円で飲み放題という日もあるくらいです。音楽的にはどちらも“オール・ミックス"やEDMが中心で、ノリ重視です。
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12.エピローグ
最後に、六本木のナイトクラブに繰り出す前に覚えておきたい注意点をいくつか取り上げます。
●入場料について
六本木エリアには、数多くのナイトクラブが密集しており、入場料も良心的なヴェニューが多く、何軒かをはしごすることも可能です。特に平日のハッピー・アワー(オープンから23:00か0:00ごろまでのところが多い)は、とても安く入れるところが多いので、自分にあったナイト・スポットを気軽に探すことができます。また、女性はエントリー・フリーという店が多いのですが、そうしたクラブは、大抵ナンパ箱となっているヴェニューと思って下さい。女子会などでクラブを使う場合は、少し値段は張りますが、VIPブースの利用をオススメします。
●身分証明書について
東京のナイトクラブを訪れる際には、必ず写真付きの身分証明書を持参するようにしましょう。外国人の場合はパスポート、免許書、住基カードなどが無難です。
●ドレス・コードについて
海外に比べて東京のナイトクラブは、ドレス・コードによる入場制限がないところが多いですが、大人の遊び場である六本木は、渋谷などの若者の街のクラブとは、また一味違います。基本的にカジュアルな格好(Tシャツ、短パンにテニシュー)で行くより、少なくともスマート・カジュアル(襟付きのシャツ、長ズボン)をオススメします。タトゥーが露出している場合は、入場できないところも多いので、ご注意ください。